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第22回ハンセンボランティア養成講座(2)
ゆいの会主催の、第22回ハンセンボランティア養成講座が、2025年7月12日(土)、7月19日(土)の2日間開催されました。11名の受講者が参加され、年齢、経歴も多彩で、充実した講座となりました。会員の参加もあり、20名以上の参加者となり盛況でした。
初日は、➀「ハンセン病問題を学び、伝えるー人権の歴史を一歩すすめるために」(弁護士近藤剛:ゆいの会理事長)、➁「ハンセン病とは」(青木美憲邑久光明園園長)、➂ゆいの会のオリエンテーション、実践報告(ゆいの会会員)
2日目は、➀入所者榎本初子さんの講話
初子さんは母末子さんの思い出を中心に、これまでの人生の歩みを振り返りながら話をされました。
初子さんの母・香山末子さんは、1944年にハンセン病を発病して翌45年9月、当時3歳だった、初子さんと別れて、群馬県にある国立ハンセン病療養所栗生楽泉園に入所しました。初子さんも12歳でハンセン病を発病し、岡山県にある邑久光明園に入所します。
そして、1995年になり、初子さんは、母末子さんが、群馬県草津の国立療養所栗生楽生園で暮らしていることを知り、50年ぶりに楽泉園で再会しました。
末子さんは、初子さんがハンセン病療養所に入所していることを知り、「お前だけは健康でいてほしかった。その姿を想像し、それを支えに生きてきたのに。」と泣かれていたそうです。
翌96年、末子さんはなくなりました。
初子さんは、末子さんの遺稿集『エプロンのうた』の中から、末子さんが、幼いときに生き別れた初子さんへ思いを綴った「夢の中の子供」などの詩を紹介しながら、末子さんの幼いときに離れ離れになった初子さんへ抱いていた思いや、母子の心の交流などについて語ってくれました。
初子さんが、母の死後に編纂し、自費出版された母末子さんの遺稿集『エプロンのうた』(皓星社)は、母末子さんが生前に出版された3つの詩集(『鶯の啼く地獄谷』、『草津アリラン』、『青いめがね』)をまとめたものです。
初子さんは、光明園に入所後、自治会活動にもかかわり、邑久光明園入所者80年の歩み『風と海のなか』の出版などに関与されてきました。
➁フィールドワーク(太田学芸員)
光明園学芸員の太田さんに、国の登録有形文化財に指定された園内の歴史的建造物や史跡等をガイドしていただきました。園内施設一覧/国立療養所邑久光明園【公式】/園内散策マップ
➂修了式
11名全員が修了されました。修了証をお渡ししました。
➃参加者による講座の振り返り等を行いました。